ユニークな名前の樹木図鑑

ユニークな名前の樹木図鑑
1

エンピツノキ【鉛筆の木】

エンピツノキ エンピツノキ

■科・属 / ヒノキ科ビャクシン属
■学名 / Juniperus virginiana
■別名 / エンピツビャクシン(鉛筆柏槇)
■常緑高木
■分布 / 北アメリカ東部原産
■用途 / 庭木、器具材、鉛筆

木材で良質の鉛筆が作れるところから、この名がある。樹高は15~20m、原産地では大きい物は30m、直径1mにもなる。樹皮は赤褐色で、老木になると細くはがれる。葉は普通、成型と幼型の二通りの葉が見られる。成型葉は鱗片状で小枝に密着する。幼型葉は針状で枝の先端につく。雌雄異株が普通で、雄球花は黄色、雌球花は緑色、いずれも春に小枝の先端に小さく開く。※この樹の仲間には、国内産のイブキ(別名ビャクシン)があり、庭木、盆栽、彫刻材・床柱などに使う。鉛筆材としても使われるが、やや硬すぎるのでエンピツノキには及ばない。

2

タカノツメ【鷹の爪】

タカノツメ タカノツメ

■科・属 / ウコギ科タカノツメ属
■学名 / Evodiopanax innovans
■別名 / イモノキ
■落葉高木
■分布 / 北海道(南部)から九州まで、ほぼ全土に分布
■用途 / 材質が軟らかいので、楊子・箸・箱・下駄・マッチの軸木などに用いられる。経木材としても人気の樹木。

葉の形、あるいは冬芽の形が鷹の爪に似ているところから、この名がつけられた。山地に生え、高さ3~15mになる。樹皮は灰色でなめらか。葉は三出複葉だが、単葉、二小葉もまれに混じる。葉柄は4~15cm。小葉は長さ5~15cmの楕円形で先端は鋭くとがり、葉脚は鈍円刑をしている。秋に黄色く色づく。花は5~6月、黄色の小さな花が多数集まった散刑花序を総状につける。  

3

ナンジャモンジャ

ナンジャンモンジャ ナンジャンモンジャ

■科・属 / モクセイ科ヒトツバタゴ属
■学名 / Chionanthus retusus
■別名 / ヒトツバタゴ
■落葉高木
■分布 / 日本では本州中部 (岐阜県,愛知県)と対馬にだけ自生する珍木のひとつ。中国、台湾、朝鮮半島にも分布。
■用途 / 庭木、公園樹

昔、東京の明治神宮外苑にあった大木が有名で、何の樹木か名前がわからず、「ナンジャモンジャ」と呼ばれていたことから、この名がある。幹は直立して多く枝分れしている。大きなものは高さ25~30m、直径50cmにも成長する。樹皮は灰褐色、コルク質で深いうね状。葉は対生し長さ4~10cmの長楕円形か倒卵型。花は5~6月、本年枝の先の円錐花序に長さ約2cmの白い花を多数つける。各花に4個の白色の細い花弁がある。雌雄異株。果実は長さ1~2cmの楕円形で、黒く熟す。

4

ネコノチチ【猫の乳】

ネコノチチ ネコノチチ

■科・属 / クロウメモドキ科ネコノチチ属
■学名 / Rhamnella franguloides
■別名 / ナガミノイソイキ
■落葉高木
■分布 / 日本では本州(神奈川県以西)から九州・沖縄まで。朝鮮半島(南部)、中国にも分布
■用途 / 器具材

樹名は果実の形が猫の乳首に似ていることに由来する。山地に生え、樹高5~8mになるが、大きいものは15mにもなる。樹皮は暗褐色。葉は互生する。長さ5~13cmの倒卵状長楕円形で先端が急にせばまり、鋭くとがっている。ふちに細かい鋸歯がある。5~6月、葉腋に黄白色で直径3~3,5mmの花を数個開く。花弁は小さく、内におしべを包む。果実は8月頃、長さは8~10mmの長楕円形で、はじめは黄色だが、赤色から黒紫色に熟す。 

5

バクチノキ【博打の木】

バクチノキ バクチノキ

■科・属 / バラ科サクラ属
■学名 / Prunus zippeliana
■別名 / ビランジュ、サルコカシ、ハダカノキ、ゴイギ
■常緑高木
■分布 / 本州(関東地方以西)から九州・沖縄まで。台湾にも産する。
■用途 / 家具、器具材、薪炭。葉はセキ止め、鎮痛剤にも使われる。

ユニークな樹名だが、樹皮が脱落して木肌が表れることを人間がバクチに負けて丸裸になることになぞられたもの。暖地の主に海のそばに生え、高さ10~15mになる。樹皮は灰褐色で鱗状にはがれ、そのあとが紅黄色になり、遠見でもすぐに識別することができる。葉は互生し、長さ10~20cmの長楕円形。先がとがり、ふちに鋭い鋸歯がある。花は9月、葉のわきから短い総状花序を出し、白い花をたくさんつける。果実はゆがんだ卵型だが、翌年5月ごろ紫黒色に熟す。
※この樹の仲間に、庭木として園芸品種もあるセイヨウバクチノキがある。

6

ハンカチノキ

ハンカチノキ ハンカチノキ

■科・属 / ヌマミズキ科ダヴィディア属
■学名 / Davidia involucrata
■別名 / オオギリ( 桐)、ハトノキ、ハンカチーフツリー
■落葉高木
■分布 / 中国西南部の標高約2000mの森林の中で自生する。1属1種の珍しい樹木のひとつである。
■用途 / 庭木

印象的な花の形がハンカチやハトをイメージさせるので、その名がある。湿潤な山地林を生育地に、樹高20mくらいになる。樹皮は橙褐色で、縦に小薄片がはがれる。葉は互生し長さ9~15cmの広卵型。ふちには鋭い鋸歯がある。花は5~6月、球形の頭状花序に1個の両性花と多数の雄花をつける。基部に大形の白い総苞片が2個ある。果実は球形の核果で、直径2.5cm。緑色から熟して紫褐色になる。

7

メグスリノキ【目薬の木】

■科・属/カエデ科カエデ属
■学名/Acer nikoense
■別名/チョウジャノキ
■落葉高木
■分布/本州(宮城県・山形県以西)から九州まで。
■用途/器具材。紅葉が美しく、庭木としても用いられる。

灰色のなめらかな樹皮を煎じて洗眼薬にしたのでこの名がある。山地に生え、普通10~15mになるが、大きいものは20mに達する。葉は対生し三小葉からなり、小葉は長さ5~12cmの長楕円形で、ふちに不規則な鋸歯がある。花は5月ごろ、葉と同時に枝先に白い花が2~3個咲く。果実は10月下旬ごろに成熟する。